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SAYHELLO × WISM

グラフィックTeeにかける想い

Edit_Maruro Yamashita
Photo_Shin Hamada

シーズン毎に新たなブランドが登場する、グラフィックをメインとしたTシャツやスウェット類を展開するストリート系ブランド。トレンドの移り変わりが激しいそんなカテゴリーのなかでも、WISMにおいて定番的な立ち位置を確立しているブランドが東京発の〈SAYHELLO〉。個人としてもSAND名義でアーティスト活動を行う山本直樹氏が中心となって運営するグラフィックレーベルである〈SAYHELLO〉は、毎シーズン数多くのグラフィックを量産し、王道なやり方で常に我々の心をストレートに掴んでくる、WISMのワードローブには決して欠かせない存在であり、今シーズンも幾つかの別注アイテムも展開しています。今回は、山本さんとWISMディレクターの堀家さんのお二人に、WISMと〈SAYHELLO〉についてお話を伺いました。

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ー 先ずは、山本さんが最初にWISMというお店にどのような印象を抱いていたかをお聞きしたいです。

山本「僕らは本当にグラフィックをプリントをするだけっていうか、洋服のブランドっていうところとは若干別のカテゴリーでやっているつもりなんです。WISMは結構しっかりした洋服のブランドが取り扱われていたんで、普段僕らを見ていないお客さんに見せることができて良さそうだなって思っていました。洋服っぽいエリアというか」

ー なるほど。〈SAYHELLO〉は、いわゆる洋服のブランドというよりも、グラフィックレーベル的な要素が強いのかなと感じていたのですが、そもそものスタートはいつなのでしょうか?

山本「6年くらい経つんですかね。僕と相方の森田くんで、何かやってみようかっていう話で、なんとなく最初は手売りくらいで始めたんです。ちょうどその頃、Instagramとかでも皆がそういうのをポストしたがる時期に差し掛かっていたのか、割と友達が他人に見せる機会ってのが増えて、欲しいっていう声が身内以外からも出だしたんですよ。ブランドをやろうみたいには身構えていなかったんですけど、どうせ欲しがってくれる人がいるんだったら、せっかくだからもうちょっと出してみようっていうか、みたいなノリでしたね。最初は2~3個くらい作って、それが皆がロゴものを着たいタイミングにハマったんですよね」

ー 今は展示会ベースでの発表なんですか?

山本「一応、年に3回か4回展示会はやっています。けど、普通のブランドみたいに展示会をやって半年後に商品をリリースっていう形ではなくて、今展示会やったら来月にはデリバリーみたいな」

堀家「笑っちゃいますよ。マジっすか!? みたいな(笑)。お二人の想いじゃないですけど、今こんな感じじゃないの? みたいなものが、凄い短いタームで入ってくるんで、自分たちも勿論、お客さんたちも、タイムラグがない感じで共感できる部分が沢山あるっていうのも、〈 SAYHELLO〉の根強い人気の大きな要因だと思います。ワクワクする展示会の一つですよね」

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山本「あくまでも、「洋服」を作らないくらいのコンセプトなので、基本的にはグラフィックレーベルとしての立場で、極端な話、半年後って僕らの中でもハマっていることが変わってしまっている可能性もあるし。僕は他にもブランドにグラフィックを提供したりしているんですけど、やっぱりそこの時間差ってファッションのベクトルだと絶対に埋めれない進行スケジュールというか、〈SAYHELLO〉やろうって思ったときに、僕らはこのシステム以外を試してみようって。スポットっていうか、すぐできること。ズボンとか他のアイテムを作ってみようみたいなクリエイションに行かないぶん、そこにアイデアを集約しようと思っているんですよね」

ー 山本さんは個人としてもアーティスト活動をしていますよね。その個人の作家活動と、〈SAYHELLO〉としてグラフィックを作る際の棲み分けというか、自分の中で分けている部分はありますか?

山本「〈SAYHELLO〉は僕一人でやっているわけじゃなくて、森田くんと二人で作って行く作業だし、あくまでも僕らが昔から変わらないで好きだったエッセンスというか、どっかでみたことある感じっていうか。サンプリングじゃないとしても、サンプリングじゃないの? みたいな空気感ていうか」

ー ちょとした懐かしさというか。

山本「うん。とにかく、今新しい表現をするよりか、自分たちの時代背景っぽいものを常に表現したいんですよ。(WISMは)いろんなブランドをやってらっしゃるじゃないですか。そのなかで、ファッションのムーブメントのなかでのグラフィックっていうのもあると思うんですが、そこに寄せ過ぎず、自分たちの時代の感覚っていうものをブラさずにやっていきたいなと」

ー なるほど、その辺りの感覚は堀家さんにも…

堀家「とても共感しますね。〈SAYHELLO〉のTeeやロンTeeを着て、インポートのパンツを合わせることで、すぐに完成するスタイリングがあるんですよ。良いエッセンスでありながら、ちゃんと自分たちがやっていることに対して、付加価値も付けている、他に変えが利かないブランドだと思うんですよ。ブランドっていうか、替えが利かないものってすごく捉えていますね」

ー その付加価値っていうのは、山本さんがおっしゃられたような、自分たちの時代感をブレずにやるってことですか?

堀家「そうですね。その時代感を知らない人たちも、〈SAYHELLO〉を良いと思って買っていくってのは、ある意味〈SAYHELLO〉に付加価値が付いているのかもしれないし、グラフィックの格好良さに付加価値が付いているのかもしれない。単純に、洋服全般に言えるんですが、お金を払って買っていくってことは、物凄いことだと思うんですね。それがちゃんと出来ているんですよ」

ー 単に同世代がノスタルジーとして買うだけでなく、若いお客さんも手に取るっていうのはそういうことですね。過去にも別注は?

堀家「やってましたよ。最初はコーチジャケットでしたよね?」

山本「そうですね~。今回で5、6回目ですよね」

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ー 今回のアイテムはどういった経緯で?

堀家「これは以前にも出ていたんですよ。物凄く気に入ってて、店頭でもすぐ完売したアイテムなんです。で、着ていたときに超酔っ払ってしまって、バカみたいに醤油をこぼしちゃって、寝巻きになっちゃったんですよ… でも、やっぱりこれ好きだなーって気持ちがあって。そのまま復刻するよりか、ボディをオーバーダイみたいな雰囲気のものでやってみたら、もっともっと格好良くなるんじゃないかなって思って。いつかやりたいなくらいの気持ちだったんですけど、展示会に行かせていただいた際に、染めのボディとかで何かやりませんかって言ったら、このボディを持って来てくれたんで、あのグラフィックをやりたい! ってなって。寝巻きじゃなくて、外で着れるものがまた欲しいっていう、本当に超個人的なところからスタートしました」

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ー なるほど。後染めのボディってのは、何かインラインのアイテムに使う予定だったんですか?

山本「使おうと思って準備していたんですけど、ちょっと古着っぽい感じとかも、普段の僕らの表現からしたら、若干「服」っぽいなって思って、悩んでいたんですよ。でも、WISMさんがやりたいっていうのであれば、丁度良いんじゃないかと思って。もともと一個前に使ったグラフィックを気に入ってもらって、このボディに乗っけたら合いそうだなってのは、その場で話がまとまって」

堀家「このボディを見させて頂いたら、やはりこのグラフィックが良いなって思ったんですよね。先ほど山本さんもおっしゃっていたんですけど、ファッションとは別のベクトルで攻めている分、いつ着てもらっても良いようなものにしたかったんですよね。来年着てもらっても全然格好良い。そういうことも考えた上で、これが良いなって思ったんですよね」

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ー このあとまた別注が発売されるんですよね?

山本「そうですね。まだ、WISMをイメージしたグラフィックを製作中です。僕らって、あまり一つのグラフィックを使いまわさないんですよ。全アイテム違うグラフィックが良いくらいに思っていて。自分たちで乱発したいっていうか。もちろん、気に入ってもらったグラフィックをこうやって拾い直してもらえる作業っていうのも良いことですけど、僕らは気に入ったグラフィックが15個出れば15個新作を作るし、5個しかなければ5個しか作らないしって感じのスタンスなんです。だから、どこかのお店の別注で、そこに向けて一つのグラフィックを作ろうってなった時に、普段の作業と違うから少しビビるんですよね(笑)」

堀家「ふわっとしてもらって良いですけどね(笑)」

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ー 普段はお二人で展示会前に、今回はこういうテーマにしようかみたいなことも決めないんですか?

山本「全然なくて。やっている作業といえば、ちょっと気になったもの、本でもピクチャーでもなんでも良いんですけど、そういうのを集めておいて、一回見せ合って。僕らってデザイン的なことでいうと超コンサバなんですよ。ズボンも同じ型を色違いでとか、今気に入っているものを5個持っておきたいっていうタイプで。新しいものに挑戦しない(笑)。それと一緒で、時代感とか背景感も含めて、好きなものも変わってないんですよ。ほとんど同い歳だし、だいたい集めておいたネタが擦り合ってるんですよね。一回二つの違う皿で集めてみて、それを一つにどーんとまとめて、今お互いが見てるのはこんな感じだねってのを確認して、それを元に具現化する、絵を描く作業ってのは僕がメインにやったりするんですけど、それで出来た素材を一度森田くんに渡して、イジってもらったりして。そういう感じでやってます」

ー そうやって進められているんですね。

山本「そうですね。僕と森田の作業が完全に分かれているっていうよりかは、どちらかというと共作ですね。Tシャツって、プリントの位置が少し違うだけで全然仕上がりが違って来るんですけど、僕はこれくらいの位置かなって思っていたら、森田がこれくらいの位置じゃないかって提案して来たやつが、自分では思いつかなかったけど、そっちの方が良いなってこととかあって。そういうところまでがデザインなのかなって。Tシャツは特にそうだなって」

ー どういう仕上げが行われるかってことですね。

山本「僕らもそれぞれ外注として、他のブランドのグラフィックを作っている時に、結局実寸まで考えるときと考えないときがあって。実際にモノとして上がって来たら、自分のグラフィックなのになぜかそんなにシックリこないっていうのも無くはなくて。それって何故だったんだろうって思っていて、最近ようやく気付けたのが、結局グラフィックを作ってから、それをどう置くかってのが凄い重要だってことなんですよね。僕は今まで、絵が出来たら90%くらいTシャツはできたと思っていたんですけど、実は、絵が出来たってのはまだ50%くらいの状態なんじゃないかって最近思っていて。ネタとか雰囲気は良いのに、なぜかteeシャツとしてはなぜか好みじゃないなあ。みたいなのってそのギャップなんじゃ?と。〈SAYHELLO〉は、二人とも仕上げの感覚が一緒だから、ある程度嫌な感じが回避できると思うんですよね。」

堀家「かなり深いですね~…」

ー 逆にそこが面白さでもありそうですね。

山本「そうですよね。僕らってちょっと野暮ったいのが売りなんですよ。いつも実寸を決めるときに言ってるのが、バランスが良過ぎるからもうちょっとどっちかに振ろうって。ちょいデカイとか。多分色々な方法論があると思いますが、グラフィックを作った後の方が重要な気がしています。」

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ー 山本さんがグラフィックを作るようになったきっかけは?

山本「元々何かを作るのとかは好きだったんで、あの時代はストリートといったら方法論としてTシャツってのが絶対あって。だいたいクラブでパーティーするぞってなったら、Macでフライヤー作ってみたいなことになって、よくある流れですよ。そのうちTシャツがシルクスクリーンで作れるってのを知って、Tシャツ作ってみようってなったりして。これまでの人生で、Tシャツは滅茶苦茶デザインして来ましたね。日本でも100人くらいには入るんじゃないかなってくらい」

ー だいたいで何枚くらい作られているんですか?

山本「1000は絶対やってます。それどころじゃないか、〈SAYHELLO〉だけでもここ5年間で凄い数だと思うんですよね。で、20歳くらいからやってるから名前が出てないのも含めて考えたら、万はないと思いますけど、2000や3000はやってるんじゃないですかね」

堀家「そっかー、凄いな…」

山本「でも、昔のはあくまでグラフィックデザインで、服に向き合ったのは〈SAYHELLO〉からなんですよね。堀家さんもいろんなアーティストとお仕事されていると思うんですけど、意外と原寸のサイズまで指定してくるアーティストっていないと思うんですよね。こんな感じーってくらいで。僕もそれで良いと思っていたんですけど、ムッチャ違うっていう。5mmで本当に変わって来たりするし。胸ポケの刺繍の位置は二人で未だに決着がいってなくて。毎シーズン5mm内側なんじゃないか? 外側なんじゃないかって試していて。ヨーロッパのブランドは内側でちょっと高くて、アメリカのブランドは外側でちょっと低めなんですよね。僕らの見解では(笑)」

堀家「海女さんがアワビと岩場を見分けれるみたいな感覚ですね。だったら僕はやはり船の上で待ってようと思います。その方が絶対に良いじゃないですか? 何千と作って来ている人たちの感覚を信じて、上がって来たものをどういう風に料理しようかって感覚で良いと思うんですよ」

ー グラフィックにはその都度山本さんたちの感覚が反映されていますが、WISMにとっての〈SAYHELLO〉はいわゆる定番的な存在なんですね。

堀家「そうですね。今回の別注のやつとかは特に持っておきたいなって一枚ですし、インラインに関しても、ものとしては常に新しいことをやっていますし、今の気分が落とし込まれていますが、ブランドとしては僕らにとっての定番ですね。凄い着易いですし」

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ー ストリート系のブランドだと、Tシャツを絵型だけでオーダーっていうことも多々ありますよね?

堀家「全然ありますよ。製品が絵型からちょっと変わってるみたいなことがあるブランドもありますからね」

山本「でも、無い物ねだりかもしれませんけど、そういうラフな魅力ってのもTシャツにはありますよね。自分は絵を描くときの道具でも、これが好きだって思ったら、たくさん同じものを買ってストックして置くタイプで、もうちょっと調子良さそうなやつを見つけても、いや、俺はこれだみたいな感じで、変化を受け入れなかったりして(笑)」

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ー 最後に、堀家さんから今後の〈SAYHELLO〉に望むこと、期待することをお聞かせください!

堀家「とにかく好きなことをやってほしいですね、改めて今お話を聞いて、ライブっぽいなと思ったんですよ。お二人の作業の仕方が。セッションというか。そういう二人が奏でる演奏ってのをこれからも見ていきたいですね。もちろん、風邪をひいちゃって声が出ないときとかもあるかもしれないですけど、そういうアクシデントも、プロ同士がやれば面白いことにできると思うんですよ。ストーリーのつけ方だと思うんですけど、そういうことが出来る二人だと思うんで。もちろん、こういうのやって欲しいです! ってお願いすることはたくさん出てくると思いますが、基本は二人の変態っぽいスタンスを変えずに、常に面白いとお二人が思うことをやってくれれば、自分は満足ですね。〈SAYHELLO〉があればTシャツ、ロンT、スウェットは困らないなって思っているんで。自分が生きていく上で」

WISM別注となる〈SAYHELLO〉のTeeが絶賛入荷中!

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オリジナルグラフィックを使用し、豊富なカラーバリエーションも魅力的です。
各 ¥4600

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