WISM

World Interest Souvenir Market

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Discussing our recent situations,

WISM & L’ÉCHOPPE

Edit_Maruro Yamashita
Photo_Shunsuke Shiga

2018年も残り一月とちょっと。あっという間に駆け抜けていく師走感を、目前に感じるようになったこの季節。WISMのディレクターである堀家龍、WISMと同じくベイクルーズが運営するセレクトショップであるL’ÉCHOPPEのディレクターである金子恵治、Web Magazine “HOUYHNHNM”の編集長である小牟田亮の3人が恵比寿ガーデンプレイスにある居酒屋に集いました。普段から飲み仲間であるこの3名。気心の知れた間柄だからこそ語れる内容も含めて、現在のWISMについて語って頂きました。ちなみに、この鼎談は2部構成となっており、“HOUYHNHNM”において後編として、L’ÉCHOPPEについて3人で語り合った内容が同時公開されています。合わせてお楽しみください。

それぞれのお店の店長やまだ見ぬ色んな人たちの感覚がミックスされたものを、WISMとして打ち出していきたい

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ー 普段からこの3人でよく呑みに行かれるんですか?

小牟田:ここに、〈COMOLI〉の小森さんを加えた4人で行くことが多いですね。2、3ヶ月に一回くらいのペースで。

金子:話はだいたいいつも同じことを話していますよね。

堀家:そうですね。基本は、(俺が)喋り始めて、空気を回して、皆さんが喋って来てくれてみたいな感じで。

一同笑

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ー 秋冬も中盤戦を過ぎていますが、いかがですか? 最近のWISMの店頭の状況は。

堀家:まぁ大きくは変わらないですね。9月がFashion’s Night Outに合わせて、〈doublet〉のPop Upを大きくやったので、10月以降は本来のセレクトショップ的な、仕入れたものをきちんと店頭で紹介するというような感じですね。余りネタモノ屋っぽく見えちゃうのも嫌なんで。

ー 色々なアイテムが揃っているWISMですが、堀家さん的に今の一押しはどの辺りですか?

堀家:やっぱり、〈AIMÉ LEON DORE〉はとても素敵ですね。納期が滅茶苦茶遅いんで、毎回喧嘩するんですけど、一向に直らないんですよ(笑)。あとは、ポートランドのブランドで、〈LAST HEAVY〉っていうブランドがあって。ウールのシャツと、プリントTとロンTくらいのラインナップだったんですけど、今回がデビューシーズンで、とても素敵だなーって思ってます。NYで展示会をやってたんですけど、凄いオシャレで格好良い黒人がやってるんですよ。

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〈AIMÉ LEON DORE〉のマウンテンジャケット。いわゆるアウトドアブランドのそれとは違い、フロントのスナップボタンを減らしてスマートな印象に。そして何よりも、アウトドアブランドではあり得ない、カラーパターンが印象的。
¥58,000+tax

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〈COMOLI〉のタイロッケンコートはWISMにおける不動の名作コートの一つ。新作はウールとポリエステルの混合となるウールサージを使用。ハリのある生地感はWISMらしいストリートスタイルにも馴染む雰囲気を作り出します。
¥108000+tax

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ポートランド発の新鋭ブランド、〈LAST HEAVY〉のウールシャツは超ヘビーオンスな18ozのウール生地を使用。アウターとしても存在感を発揮するような重厚感が魅力で、タイムレスな輝きを放つ一着となるでしょう。
¥27,000+tax

小牟田:blogで紹介されてましたよね?

堀家:俺ではなく、渋谷店の新しい店長の宮下っていう奴が紹介してましたね。それまで渋谷店で店長だった青ちゃんは9月から新宿店の店長をやってもらってるんですよ。

小牟田:新陳代謝が行われているんですね。

堀家:そうですね。金子さんもそうだと思うんですけど、自分が中小企業の社長みたいになっちゃってるんですよね。自分たちに何かあって止まっちゃったりするときには、全部が止まっちゃう。それは良くないから、次のステージに進むためにっていうことを考えて、渋谷店の店長だった青ちゃんには新宿店に行ってもらって、新宿店をバスってやってもらおうと思って。

ー 新宿店のオープンていつでしたっけ?

堀家:昨年の10月末だったんで、もうすぐ1年ですね。

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ー 堀家さんが意図しているかどうかに関わらず、順調に店舗数が増えているわけですがその辺りはどうお考えですか? 以前は、自分の目が届かないところが出てくるジレンマ的なものを抱かれていると伺っていましたが。

堀家:前はあったかもしれないですけど、今は少し任せれるようになりましたね。こっちも楽しみながら、お客さんにも喜んでもらうっていうベースの部分は変わらないんですよ。ただ、今は自分が頭としてやらせてもらっている部分が大きいんですけど、人が関わる部分が増えて来たら、やはりそれぞれの方法とかが出てくると思うんです。そうなったときに、今の自分のスタイルはそのまま伸ばしながら、次の人間たちにも良い感じにやってもらわないと、WISMが廃れちゃうんで。正直、店舗数をどんどん増やしていこうって気持ちはないんですけど、次のステージとして、それぞれのお店の店長や、まだ見ぬ色んな人たちの感覚がミックスされたものを、WISMとして良い感じに出していければなと思っています。ちょっと柔らかくなったかもしれないですね。

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ー 小牟田さんから見て、堀家さんが柔らかくなったなと感じることは、ありますか?

小牟田:どうなんですかね。昔みたいに店長としてやっていて、いつ行っても現場にいるというわけではなく、今は人をマネージする立場にいますからね。僕もどちらかというと、自分で記事を作りたいっていうタイプなんですけど、立場的に現場一辺倒ではなく、もっと媒体自体を前に推進していくための動きを求められているので、気持ちは分かります。でも、コアの部分は現場にあるでしょうし、根本のところはあまり変わってないんじゃないですかね。

ー ちなみに、金子さんから見て、堀家さんのスタンスというか、WISMというお店というのは、どのように見えていらっしゃいますか?

金子:仕事的に言えば、WISMの方がL’ÉCHOPPEより歴史もあって、同じような規模のビジネスのスタイルなので、非常に参考にさせてもらっています。僕らにとっての近い将来の目標的に見させてもらっていますね。僕らもそろそろ、次の店舗をオープンして、またちょっと先には更にもう1店舗増やして、みたいな形になるのかな~と想像しながら。そこを踏まえて商品のラインナップを考えたりもしています。今はモノ作りというか、別注みたいなものを増やし始めているんですけど、今はちょっと無理して1店舗でやってるけど、将来2、3店舗になったときには、もうちょっと楽になるのかな? とか。そういうところはWISMを参考にしていますね。人としての立ち振る舞いみたいなところは、たまに飲んだり、本社に行っても良く話すんですけど、僕は余り仕切るタイプではないので、堀家君はその辺は僕とは全然違うんですよ。堀家君は、本当に現場で大暴れじゃないですけど、自分を鞭で打ちながら、周りも鼓舞するようなタイプじゃないですか。そういうところは僕には一切ないんですよ。でも、皆を引っ張っていったりしていかないといけないんだろうなって思いますね。僕らみたいな規模の、マーケットに合わせないでやっていく、発信型のお店って、そこの強いハートみたいなところって大事だと思うんですよ。だから、こうあるべきなんだろうけど出来ないっていうところで、自分ももがいています。

歳をとってからでも、他人に言うのが恥ずかしくない、
格好良いお店をやるっていうのが使命

ー 発信型というのは言い得てますね。WISMもL’ÉCHOPPEも、今年はこういうのが流行るから、これを仕入れようって感じではないですもんね。自分たちがお客さんに提案したいものを、打ち出していくっていう。その辺りが両店舗の持っている魅力でもありますよね。

小牟田:その通りだと思いますね。

堀家:トレンドに左右されないというか、自分たちがやりたいことを素直にやった上で、どうですか? って評価してもらうことだけだと思っているんですよね。1人のことを喜ばせれなかったら、10人のことは絶対に喜ばせられないから。最初は顔の見える人たち、顧客さんのことを念頭に置いて仕入れをしていたんですけど、そのやり方も少しずつ良い意味で変わって来ていて。今はお店のスタッフの顔が見えるようなこと、こいつだったらこれが好きだろうなとか考えていますね。そう思って仕入れていれば、ちゃんと人間関係が組織として回っていれば、そいつはちゃんと頑張って売るんですよ。似合いそうだからもう10枚多めにオーダーしたって話をそいつにしたら、きっと売ってくれるんで。そう考えると、自分の周りの信用できる人間たちに対して仕入れをしていくっていうことに、ここ1年半くらいは着手していて、それは凄いうまくいっているような気がしてます。

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金子:参考になります!

堀家:怖い怖い(笑)。

小牟田:素晴らしいマネージメントですね、それは。

堀家:あとは見せ方だけの問題だと思うんで。

小牟田:俺もやるぜ! っていう親分の背中を見せつつも、実際に現場に立ってる人たちのモチベーションを掻き立てる仕入れをやっている訳ですもんね。

堀家:怒ってばっかいるって皆思っているかもしれないですけど、そんなこともないんですよ(笑)。

金子:そう思ってました(笑)。

堀家:軍隊にしちゃうと、人が育たないんですよ。俺が黒って言えば黒だ! だと、行き詰まっちゃうんですよ。そうじゃなくて、みんなストライク取ろうぜ。そのやり方が、ストレートでもカーブでもフォークでも何でも良い、目標だけが一致していれば、あとは任せるから、それぞれが考えて、自分なりのやり方を見つけて欲しいんですよ。そうしないと、皆育たないし、考える力が身に付かないと思うんですよね。そこは凄いポジティブに、考えるということをやってもらいたい。

金子:滅茶分かるわ。黙ってても個性的なメンバーが集まるお店だし、みんなそれぞれ違う発信になって当たり前だし、色々な発信があるからこそ、商品の幅もお客さんの幅も広がっていくと思うんですよね。そう言うことが凄く大事で。でも、そうは言っても皆が主体的に、自分たちなりに発信するのってなかなか難しかったりするんですよね。僕もいつも悩んでいます。

堀家:その難しさってありますよね。でも、なんだかんだ色々言っても、不満よりかも楽しいことの方が多いんですよ。

金子:僕らは実用品を扱っているわけではないので、夢を与えなかったらなんの価値もないですからね。そういう事業だと思うんですよね。

ー お二人の思う、本当に格好良い洋服屋というところを体現していくという役割ということですか?

金子:そうですね。じゃないと、若い子とかも、商品構成がニーズに合うように均一化されたお店ばかりを見ていては、なかなか洋服屋に対しての憧れも抱けないと思うんですよね。将来儲けたいとかそういう考えだったら、ビジネスとして捉える洋服も大事かもしれないですけど。僕は、単純に格好良いか格好悪いか、洋服なんてそもそもそんなものだと思うので。こういう企業において、そこを体現していくのが使命なのかなって。儲けてもたいした儲けにならないし、大事なのはそういうとこじゃないかなって、僕らは思っています。

堀家:そうですね。歳をとってからでも、他人に言うのが恥ずかしくない、格好良いお店をやるっていうのが使命だと思いますね。それって学校のテストみたいに数値化される訳でもないから、自分たちが良いと思っているものを、体現して世に出していくっていうことに関しては覚悟と決意しかないんで。それがあるか無いかでは全然違うというか。

後編はWEBマガジン「HOUYHNHNM」にて公開中!

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